じゃんけんで勝つ確率、あいこになる確率

場合の数と確率


「5人のじゃんけんで2人が勝つ確率」
「5人のじゃんけんであいこになる確率」
といったような、じゃんけんの確率問題を解く方法を解説します。

・勝つ確率を求めるには『何人中何人が、どの手をだして勝つか』を考えます。
・あいこになる確率を求めるポイントは、出る手の種類で場合分けすることです。
出る手の種類によって、あいこか勝負がつくかを分類できます。

(a)出る手が1種類のとき(グーのみ、チョキのみー、パーのみ)
あいこになる

(b)出る手が2種類のとき(グーとチョキ、チョキとパー、パーとグー)
勝負がつく(誰かが負ける)

(c)出る手が3種類のとき(グー、チョキ、パー)
あいこになる
(※2人でじゃんけんするときはこの場合を考えなくて良い)

この分類から、勝負がつくのは出る手が2種類の場合のみであることが分かります。

以上を踏まえて、例題を解いてみます。


例題1

5人でじゃんけんを1回するとき、ちょうど2人が勝つ確率を求めよ。

解答

5人のうちどの2人が勝つかで \({}_5{\rm{C}}_2=10\) 通り
2人がどの手をだして勝つかで \(3\) 通り
5人の手の出し方は \(3^5\) 通り
よって求める確率は
\(\dfrac{10\cdot3}{3^5}=\color{red}{\dfrac{10}{81}}\)

例題2

5人でじゃんけんを1回するとき、あいこになる確率を求めよ。

方針
5人の出す手が2種類のときに勝負がつきます。
全員が同じ手を出したらあいこになることに注意してください。
勝負がつく(あいこにならない)確率 \(p\) を求めたら、\(1-p\)があいこになる確率です。

解答

あいこにならないのは
グー、チョキ、パーのうち2種類のみが出るときであり
どの2種類が出るかは3通りある。(グーとチョキ、チョキとパー、パーとグー)
全員がグーかチョキのどちらかを出す場合、手の出し方は \(2^5\) 通り
このうち全員がグー、または全員がチョキを出すときを除くと \(2^5-2\) 通り
全員がチョキかパーのどちらかを出す場合、全員がパーかグーのどちらかを出す場合も同様
よって, あいこにならない確率は
\(\dfrac{3\cdot(2^5-2)}{3^5}=\dfrac{10}{27}\)
あいこになる確率は
\(1-\dfrac{10}{27}=\color{red}{\dfrac{17}{27}}\)